【ネガティブ思考を上手に扱おう】臨床心理士オススメの認知療法ワーク

ついついネガティブに考えてしまう。自分のネガティブ思考をどうにかしたい。そんなあなたにお勧めするのは、最近はやりの(私の中だけかしら?)認知療法です。

A子
A子

はあーー。

B美
B美

どうしたの?

A子
A子

私、全然だめなの。この前、商品の発注頼まれてたでしょう?

はいはい。あの、大口の。

A子
A子

あれ、品番ミスしてさぁ…。返品交換になったの。上司に、今度は気をつけてねって言われたけど…もうミスばっかり…。

そうなのね。今繁忙期じゃん。みんなバタバタしてるし。仕方ないと思うけどねー。

A子
A子

そんなことないよー。書類もこの前、先方の漢字間違えて書いてしまったし…、上司からは嫌われている気がするし、同期よりもできないし…もう私ホントだめ。

あらあら、A子さん、ネガティブモード全開になってしまいましたね。皆さんもミスが続いたとき、どんどんとネガティブな思考が湧いてきて、止まらなくなる時ってありますよね。

ネガティブ思考って悪者ではありません。次の失敗を未然に防ぐために、脳が、総点検してくれているのです

でもね、一度ハマると抜け出せないのがネガティブ思考。うまい人は、ご飯食べたり、お酒飲んだり、運動したりと、うまい切り替え方を持っていますが、もとから気にする性格の人は、なかなか切り替えができませんよね?

実はネガティブ思考の内容は、事実だけではありません。事実と自分の偏った見方と想いとを鍋に入れて煮込んだような、かなり複雑なものです。自分が事実と思っていることが、実は捉え方が偏ってしまったがために、「歪んだ事実」になっていることもしばしばです。

今日は、ネガティブ思考を補正して、うまく付き合えるような「認知療法」のワークをご紹介します。

認知療法とは?

そもそも認知とはなんぞや?認知とは、物事のとらえ方です。例えば、A子さんの例では、発注をミスして怒られたという事実に対して、「私はできない、ダメだ」というとらえ方をしました。こういう、物事のとらえ方を認知と呼びます。

では認知療法とは何かというと、物事のとらえ方のゆがみ「認知のゆがみ」に焦点を当てて、そこを補正していく療法です。

A子さんの場合、例えば、【発注のミス】はとても忙しくて、ついやってしまったミスでA子さん全体を「ダメ」と判断するのは少し偏っている判断だと思いませんか?

そういった偏った判断は、主に二つの原因で発生すると認知療法では考えます。

一つは自動思考。ついついやってしまう、考え方の癖です。例えば、ミスをするとつい自分のせいだと思ってしまう。逆につい相手のせいだと思ってしまう。などです。

もう一つは、スキーマと呼ばれる、心の深層に根付いた信念のようなものです。自分にインストールされた思い込みや行動様式など、なかなか動かせない考えなどがあげられます。

認知療法ではこの、自動思考にまずは焦点を当てて、補正しながら、自分の中にある信念を明らかにしていくという流れで進みます。

今回はネガティブな思考を補正する「自動思考」に対するワークの手順を、ご紹介しますね。

ついやってしまう「自動思考」を補正するワーク

ステップ1事実を書き出そう

まずは状況を思い出して、丁寧に書き出しましょう。いつどこで、だれと、どんなことが起こったのか。できるだけ、客観的に、事実だけを書いていきます。

ステップ2自分が考えたことを書こう

その事実に対して、どのように考えましたか?どのようにとらえましたか?例えば、A子さんの場合、上司から「気を付けてね」と言われ、「自分は上司から嫌われている、自分は仕事ができない」など様々な考えが廻ったようです。このように、何に対して、どのように自分が判断を下したのか、どう認識したのかを書き出していきましょう。

A子
A子

上司から「気を付けてね」って言われて、「ああ、私って仕事のできないダメな人間なんだ」って考えがよぎったわ

ステップ3感情を書き出そう

その時どんな風に感じたのか、どんな感情になったのか書き出しましょう。

ステップ4認知の歪みに気づこう

次に認知のゆがみに気づく段階に移ります。認知のゆがみは、例えば、以下のようなものがあります。

【1二分割思考】白黒をつけようとする
例:「ミスをするなんて私はなんてダメなの?」と、ミスをすることを「いいか悪いか」のどちらかで判断する
【2拡大視】一つを重要視して、ほかを軽視する
例:一つのミスを気にして、他のできていることを評価しない
【3極小視】軽視して判断する
例:「こんな仕事だれでもできる。」と自己を評価できない
【4情緒的理由付け】感情状態で判断する
例:イライラしているときは「すべてうまくいかない」と判断してしまう
【5べき思考】〇〇べきと、考えてしまう
例:「普通、挨拶くらいすべきだし」と相手に対し怒ってしまう
【6レッテル貼り】偶発的なことにも、〇〇だ、とレッテルを張る
例:「ミスをした私なんてダメな人間

ステップ5認知の歪みを補正しよう

認知のゆがみに気づいたら、少し遠めから自分を眺めるようにして、「本当にそう言えるのか?」と吟味したり、「この状況でも、自分が頑張ったこと、できたことは何か?」といった、自分にある資源を見つめなおしたりしていきましょう。

A子
A子

確かに、一回ミスしただけだわ。それ以外の仕事は頑張ってたし、大きなミスはしてこなかった。それに、「気を付けてね」って注意するのは、上司なら当たり前よね。

ステップ6適切な思考に変換しよう

上の考えを踏まえて、適切な思考に直していきましょう。

A子
A子

私は今まで頑張ってきたわ。上司だって、立場上、注意する必要があったけれど、「私を嫌い」って判断してしまうのはおかしいわ。忙しいときはミスをしないように、ダブルチェックしてもらおう。

認知療法にお勧めの分かりやすい本はこれ!

マイナス思考と上手に付きあう『認知療法トレーニングブック』(著:竹田伸也)

この本のおすすめポイント!!

認知の歪みがキャラクターでわかりやすく書いてある!

この本の最大の特徴はなんと言っても、認知の歪みを「ゆがみん」というかわいいキャラクターにしたところ!!あら、かわいい!

例えば、一つ間違えただけなのに「全然できなかった」と感じてしまう思考は、小さなことを必要以上に大きくとらえてしまう【マグミニ】とか。ネーミングも覚えやすいし、わかりやすく、自分にもあるかな?と、受け入れやすいです。

振り返り日記が書きやすい!

書き込めるように、日記がついています。プリントして書き込めば、自分でどんどんとすすめることができます。質問事項も載っているので、それに従って書き込んで聞けば完成です。

この質問が、思考をとても補正しやすいのです。例えば「おなじことで友人が悩んでいたらなんて声をかけてあげる?」など、一度他者視点に立つことで、今までぐるんぐるん回っていた思考から、ふと抜け出せるきっかけになります。

事例が載っていて書きやすい!

大学生、会社員、子育て中の主婦など、状況に合わせた事例が載っていて、参考にして書きやすい。ついやってしまいがちな考え方に気づかせてくれます。

最後に

マイナス思考にならないようにしたいけど、一人では難しいものですよね。何度も言いますが、マイナス思考自体は悪いことでもよいことでもありません。

でもその思考からネガティブな気持ちになって、自己肯定感が下がってしまったり、自己を攻撃してしまったり、そうやって自分を大切にできなくなることは、あなたがイキイキと生きていく上で大きな障害となります。

そんな人は、ぜひ、自分で認知療法にトライしてみてはいかがでしょう?新しい思考の癖が身につく第一歩になるのではないでしょうか?

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。